2011年10月28日金曜日

クイーニ・ワヒニのパパイヤ /Queenie Wahine's Papaya


クイーニ・ワヒニのパパイヤ / Queenie Wahine's Papaya

以前、エルヴィス・プレスリーの映画「GO!GO!GO!」をほめたら、本気か?冗談か?問い合わせをたくさんいただいたことがあるが、、クイーニ・ワヒニのパパイヤ>を魅力的な曲だと言えば、またまた冗談だと思う人がいるだろう。

エルヴィス・プレスリー主演映画 21作目の「ハワイアン・パラダイス」のサウンドトラックからの一曲。「ブルー・ハワイ」、「ガール!ガール!ガール!」、「ハワイアン・パラダイス」・・・ハワイを舞台にした映画は3本もあるが、クライマックスの<ハワイアンドラムソング>は圧巻で、3作中最高の心躍る場面が用意されている。しかしそれ以外すべて見劣りする。

その中から一曲で、9 歳のドナ・パターワースとデュエットしている。かわいいけれど愕然とした記憶がある。同じ思いをした方々は少なくないだろう。しかし最近は、その考えを改めだしている。「ハワイアン・パラダイス」は1966昨7 月6 日に全米で公開されたが、その前年の1965年には映画版「サウンド・オブ・ミュージック」が公開されいる。それを視野に入れると決して不思議ではない。

「ハワイアン・パラダイス」からロックンローラー、エルヴィスの面影はすっかり消えているが、それと引き換えにエルヴィス・プレスリーは国民的歌手であることを実証しているのだ。それもいい。「家庭に一枚、エルヴィスのレコード」はホームタウンで体験した事実で知る限り嘘ではなかったのだから。大滝詠一氏流に言うとエルヴィスはアメリカンカルチャーのあまりにも壮大な、壮大すぎる実験場だったのだ。<House Of Sand>録音中の苦戦ぶりに、そのワンシーンが見て取れる。

ここではセリーヌ?ディオンがエルヴィスへの畏敬の念をこめて歌う<好きにならずにいられない>が楽しめます。



しかし、その一方で「THAT'S THE WAY IT iS」のタイトルで「エルヴィス・オン・ステージ」が登場することから見て取れるように、このエルヴィスに欲求不満になった人も大勢いたことも確かだ。「THAT'S THE WAY IT iS」とこだましてくるようだ。

この時期はエルヴィスはその人気を背景に「何でもあるのは、何もない」、マーケティングの原則を実証していたのだ。しかしそれこそが「THAT'S THE WAY IT iS」エルヴィス・プレスリーなのだ。唯一無二の稀有な存在であり、ボブ・ディラン、ビートルズとは全く違う存在であって、枠にはまったままの僕らはいまだにエルヴィスの背中についていけていないのだ。そんなことを感じる時こそ、<ハウンドドッグ>や<監獄ロック>などを真摯に聴きなおし、自分を解放すべきなのだ。

<クイーニ・ワヒニのパパイヤ>は道に迷ったときの松明なのだ。<ハートブレイクホテル><ハウンドドッグ>と同じように「君は他の誰でもない君なのだ。」と教えてくれる。

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